インフルエンザ予防のワクチン接種について。
日本でのインフルエンザの流行は例年1~2月が多い。
なので、11月末ごろから12月中旬までに接種を受けるのがいいとされています。
特に受験や旅行などの大切な予定がある場合は、その1~2か月前にワクチン接種を済ませましょう。
生後6か月から12歳までの子どもの場合、ワクチンは1回目の接種から4週間あけて、2回目を接種します。
このことを考慮して接種時期を決める。
ワクチン接種の抗体が増える期間
インフルエンザワクチンを接種すると、インフルエンザ発症の危険性を50~60%減少させることができるとされています。
また、発症しても重症化するのを防ぐ効果があり、高齢者では、死亡のリスクを82%減少させるという報告もあります。
ワクチン接種の2週間後から、血液中にウイルスと闘う抗体が増え始め、1~2か月後にピークを迎えます。
その後、抗体は徐々に減少していきます。
インフルエンザの日常生活対策
インフルエンザウイルスは飛沫感染します。
感染者の咳やくしゃみからウイルスを含んだしぶきが飛び散り、周囲にいる人が口や鼻から吸い込むことにより感染。
感染を予防するにはマスクの着用が有効。
人混みでマスクを着用することで、人にうつしたり、自分に感染したりする可能性を減らすことができます。
マスクを着用していないときに咳やくしゃみをする場合は、ティッシュペーパーや腕の内側で口と鼻を覆い、周りの人に飛沫が飛ばないように咳エチケットを心がける。
外出して戻ってきたときには、流水と石鹸でしっかりと手洗いすることが大切。
手についたインフルエンザウイルスを洗い流すだけではなく、ほかの感染症の予防にもなります。
インフルエンザウイルスに対しては、アルコール性手指消毒剤を使用するのも有効。
人が多く集まる場所に注意
東京などの大都市圏では満員電車、イベント会場はじめ人が多く集まる場所がたくさんあります。
この人が多く集まる場所は、インフルエンザが広がりやすい環境です
マスクの着用や手洗いなどの対策をしっかりとり、自分を守るとともに周りの人にも配慮しましょう。
感染させない、広げないことも大事。
子どもの様子に注意
以前、インフルエンザを発症した子どもがオセルタミビルを飲んだあとに、異常行動を起こしたというニュースが話題になりました。
しかし、最近の研究では、薬を使用していなくても、異常行動はインフルエンザを発症していること自体に伴って起こることが分かっています。
自宅で療養する場合、保護者が注意深く子どもの様子を観察し、急に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が出たときにも、すぐに対応できるように心がけましょう。
インフルエンザ脳症
乳幼児では、インフルエンザ脳症が起こることがあります。
脳のいろいろな部位が障害され、高熱とともに意識障害、けいれん、異常言動などを引き起こします。
後遺症が残ったり、命に関わることもあります。これらの合併症を疑う症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。